気がついたらもうすぐ、新卒入社以来、丸10年ほどこの会社で働いていることになります。大学時代からインターンとして働いていまして、大学にいる時間より会社にいる時間のほうが長かったりしました。大学では社会学部というところにおりまして、社会調査・社会心理学などを勉強しておりました。
そのころ Pocket PC の第一号機がでましたが、いまはみんな当たり前のように Windows Mobile 使ってますよね。私、Handheld PC と呼ばれている頃から、モデムカードを差して大学で PHS で通信してたりしてたところ、周りの友達からは、そこまでしてパソコンを触ってたいのか! と特異な目で見られていていました。。。大学のサーバーにダイアルアップで接続して Perl で CGI スクリプトを組んで、掲示板システムなんかを書いてインターネットで配ったりしてましたが、今は本当にインターネットで情報発信やコミュニケーション、楽になりましたよね。
私の卒業論文は 「インターネットの社会学」 というものでした。インターネット上に形作られていた、社会(コミュニティ)の特性や、また自分でホームページを作成して自己紹介や日記などを公開していることについての意義 (というほど、たいそうなものではなくて、今見てみるとまだ未熟で恥ずかしい限りですが)を研究していました。人間には根源的に社会的・自我の欲求、また自己実現の欲求があり(マズローですね。)、当時流行していたインターネット上の自己ホームページはその現れであり、その特性について実際の社会と比較をしていました。
今日までの、個人のインターネットコミュニティ(Social Media)における、テクノロジーの発展の一つの側面は、
「個人が情報を発信することをいかに簡単にシンプルにできるか、ということの追求」
ということではなかったかと感じています。
というのも、インターネットが普及しはじてきた頃、コミュニティ機能付きの、ホームページを公開するには
- ホームページ作成ソフトにてページを作成
- CGI スクリプトをダウンロードしてサーバーに合わせてカスタマイズ or 掲示板 レンタルサービスなどを申込む。
- ファイルを FTP にて 契約しているプロバイダのWeb サーバー などにアップロード
- ブラウザでアクセスしてきちんと表示されるか確認する
などの手順を踏む必要がありました。それが、
- 無料 ホームページ作成、公開サービス (Web サーバが不要に、そして簡単なページや掲示板も利用可、に)
↓ - ブログサービス (Web ページを作成と、アップロードする必要もなくなりました。ブラウザのみで完結。)
- コミュニティサービス、QA サイト (上記が1対多、であるのに対し、個人と個人とをつなぐ、という視点から成長)
↓ - Twitter 系サービス (Web でも携帯でも、どこからでも手軽かつシンプルな情報発信が可能に。個別に存在していた掲示板がひとつに。)
という経過を辿り、初心者の参入障壁が徐々に取り除かれていきました。こうしたテクノロジーの進歩、熟成により本当に誰でも情報発信を行える時代になってきました。
今の日本も、こうした大きなビックバンの真っ只中で、私たちの経済活動や、政治のあり方までもがそれによって変化し始めているのではないかとひしひしと感じています。