一身独立の記

10年

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本日4月1日、今の会社の社員として丸10年が経過しました。

この10年、本当にあっという間でした。まだまだ、やりたいと思っていることの半分もできていません。道半ばです。

ただこの会社に新卒で入社し、社内・外の素晴らしい人々と出会い、仕事を通じて10年という期間を過ごすことができたことは本当にラッキーでした。この10年、週末の金曜日の夜はまだまだ仕事をしていたいと思い、月曜日の朝は会社に走っていくような日々を過ごすことができ、(たまに、そうではないときもありましたが。)一人の人間としても成長をさせてくれたことを、これまで出会った全ての上司、同僚、お客様、そして友人、家族に只々感謝です。

「武士道といふは、死ぬ事と見付けたり。二つ二つの場にて、早く死ぬはうに片付くばかりなり。別に仔細なし。胸すわって進むなり。 (葉隠:山本常朝)」

この言葉は、武士道を著した「葉隠」の有名な一節ですが、この意味が社会人10年経過して、最近やっと少しは分かるようになってきました。これを直訳して諸外国の友達に説明するとよく誤解されるのですが、ここで言っている死ぬというのは決して本当に死ぬことではありません。この死ぬと言うのは生きると同義語なのです。ただし、ただ漫然と生きる、ということではありません。

つまりここで言っている意味は、武士道とは、決して今の自分のためだけに、居心地の良さに甘んじてのうのう生きることではない、ということを言いたかったのではと感じています。

仏教の自利利他 (自己の利はすなわち他人を利すること)の精神にも繋がっていると思います。こうした姿勢を貫くことが、胸すわって日々を過ごすことができるのではないかと思います。40にして惑わずは孔子の言葉ですが、これからの10年はその境地に少しでも近づけるようになりたいなあと思う10年目です。

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